今回の記事では「おっさんレンタル」を利用した時の話を思い出しながら書いてみました
今から1~2年前、ぽんが入籍したらですね…なんと両親が離婚したんですよ
いやぁ、うちって子供の時から両親不仲だったんでなんとなく「離婚するだろうな」と思ってたんですけどね いざ具現化すると頭がクラクラして意外とショックを受けてる自分がいたんですよね もうね、この感覚に陥ったの自分でもビックリ
(既に親元を離れて夫と住んでたので、「両親が離婚した」というダイレクトな実感はなかったんですけどね)
頭では分かってても心が拒絶するっていう体験を久々にしました
とにかく誰かに話を聞いてもらいたい、でもこんな話を知り合いにしたくない
悩んだ先に辿り着いたのが「お金を払って全く知らない人に話を聞いてもらいたい」というもの
そんなニーズにマッチしたのが「おっさんレンタル」というサービスだった
そうだ、「おっさんレンタル」を使おう
「誰かに話を聞いてもらいたい」「でも知ってる人だと嫌だなぁ」
今回の件を受けて、自分って知ってる人に弱みというかガチな悩みを相談するのに抵抗あるタイプなんだなあと改めて実感しました
且つ、「悩みを話す=聞いてくれた人の時間を奪う」行為となってしまうので、「負」の話で人様の時間を奪うのもなぁ…と感じてしまい、気後れして話せないんですよね
(自分自身が愚痴とか負の感情の話を聞くのが苦手なせいもある)
だからお金を払って他者に話を聞いてもらうという行為は自分にとって理にかなってるなぁと思いました
とにかく知らない人に話を聞いて欲しい…
虚無感に苛む日々
心を整理するために誰かに話を聞いてもらいたい!
でも夫の家族は適度な距離感で仲良いから本当の意味で理解は得られない
(旦那の家族、グループLINEが存在するくらい仲良し!と思ってたけど家族LINEってわりと一般的なんだと最近知った)
かといって友達に「両親離婚したんだよね」って話したら絶対気を遣われるし…
(そもそも自分の友達、マジで家族仲良い子しかいないんだよなぁと思った)
というか自分の性質から人にガチな悩み事相談するの苦手なんよね
変に気を遣われるのもやだし重めの相談って人に迷惑だと思われるのでは??みたいに思ってしまう
その場限りで二度と自分の生活に関わらないような第三者に相談したいと行き着いた先が「おっさんレンタル」だったのだ
「おっさんレンタル」とは
そもそもおっさんレンタルとは?
1時間1,000円+交通費実費で「おっさんレンタル」のサイトに登録されたおじさんをレンタルできる 「雑談/愚痴聞き/飲食同行/転職相談/進路相談/部屋片付け/恋愛相談…」等々色んな依頼ができるらしいぞ!
【公式HP】おっさんレンタル (thebase.in)
公式サイトで依頼できるおじさんを吟味できるので
利用用途に合わせて検索してみよう
「そうだ、知らないおじさんに話を聞いてもらおう!お金を払って悩みを聞いてもらおう!」
そうすれば「お金」を免罪符に心ゆくまで心の内を曝け出すことができる
1時間1,000円というリーズナブルな金額も魅力的でした
自分の世界線に二度と交わらない気兼ねなく話せる第三者にお金を払って話を聞いてもらいたかったあの時の自分にはピッタリすぎるサービスだった
仮にドン引きされたとしてももう会わないから後腐れないしね
「おっさんレンタル」利用に至るまで
プロフィールを吟味して良さげなおじさんを探す 話を聞いてくれそうなおじさん
自分語りをしなさそうなおじさんを吟味する
色んなおじさんのプロフィールや経歴を見るのは面白かった
最終的にあるキーワードを見付けてAさんに決めた
予約日から3日後に日付を設定した
未体験の経験をするなら、どうせなら集合場所も行ったことないとこにしたいなぁと思った
こうして、ぽんがまったく知らない場所でレンタルしたおじさんと会うことにした
(ちなみに利用時間は2時間にした)
「おっさんレンタル」利用当日
仕事終わりにおじさんと会うことになった その日はずっとソワソワしていた
「知らない人に会うのが怖い」という気持ちでなく、自分の身の上話を第三者に話すのってちょっと勇気がいるよなと思った
仕事終わりに知らない駅に降り立ち、約束していたチェーン店で待ってると、写真で見たまんまのAさんが現れた
Aさんに会った時、ぽんは一方的に緊張して料理が来るまで他愛ない話をした
初対面の瞬間が緊張で一番ドキドキした
食べ終わった後に「実は両親が離婚しまして…話を聞いて欲しくて今回はお願いしたんです」と伝えた
Aさんはゆっくりと話を聞いてくれた 相槌も話を邪魔しない程度に打ってくれた
自分の家はずっと両親が不仲だったこと、父に言われた未だに許せない一言、学生時代は友人家族が羨ましくて泣いてしまったことがあること、いざ両親が離婚したら戸惑う気持ちがあったこと
話していくうちに自分の中で点と点が繋がって線になる感覚があった
人に話をすると自分でも「あぁ、自分はこういう風に思っていたのか」と思考が整理されるカンジが心地良かった
1時間くらいかけて自分の胸の内を曝け出した 家族にも友達にも夫にも言えなかった自分の悩み 全て体内から吐き出したことによって異常に脳内がスッキリしたことを覚えている
Aさんは肯定も否定もせずそこにいて、話を聞いてくれた
ちなみにレンタルの決め手となったのはAさんのプロフィールに「バツ1」と書いてあったからだ
(プロフィール欄に記載のあった人柄にも惹かれました)
「Aさんも離婚してますけど、どうですか?娘くらいの年の子からこんな相談受けるのは」と尋ねたら「まぁ、ちょっと複雑ではあるよね笑」と答えてた まぁ、そうだよね
その後、Aさんのレンタルおじさんとしてどういう仕事をしてきたのか話を聞いてゲラゲラ笑ってた 詳しくは伏せるけどわりとえげつない依頼受けた時のエピソード聞いて、レンタルおじさんも大変なんスねーと話してた
2人で楽しくなって駅付近にあった公園に移動して、コンビニで買ったお酒を片手に色んなことを語り合った 非日常感、その場限りの繋がりでしかないからか気が楽でいつもより饒舌になってしまった
あとになって悩みを話せた理由について考えたけど主に二つの理由だと思う
悩みを話せた理由について
①「お金を払ったのだから話さなきゃ!」という使命感があった
②今後、自分の生活で会わないであろう人物にどう思われようが構わないので、肩の力を抜いて話すことができた
誰かに話すと思考が整理される
話しているうちに自分の思考が整理されてクリアになっていくのを感じた
自分の中で言語化できなかった苦しみを言葉にすることで自分の気持ちを客観的に整理することができた
この時の経験は今でも「相談してみてよかったな」と思ってるし、周りには一切この話をせず、めちゃくちゃ良い思い出として大切に胸にしまってる
お金を払って後腐れなく悩みを話す手段として覚えておこうと思っているけど、ありがたいことにこの出来事以来悩みは一切ない
【余談】
余談だけど昔描いた漫画出てきたからのせる
そういえばこの時もめっちゃスッキリしたわ…
【余談】家族について
自分の周りを取り囲む人ってみんな家族仲が良くて家族LINEが存在したり、休日は一緒に遊びや旅行にいったり、リビングで家族団欒してる人が多かったので、不思議と自分の家族について話すことってないんですよね 幼少期からなんとなくうちの家族って周りとはちょっと違うなと思った
小学生の時に友達の家にお泊りに行って、両親が仲良さげに話しているのを見てビックリしてしまった記憶が残っている 帰ってきてから自分の部屋でこっそり泣いた
今でこそ全然なんとも思わなくなったけど当時は本当に衝撃的だった
大学の時にジェンダー論の先生が「日本人って家族病なんだよ 家族は仲良くすべきという思考が他国より強い」と言っていてなんとなく腑に落ちて救われた気分になったのを覚えてる
でも今回の件で自分こそが「家族は仲が良いもの」という呪縛に憑りつかれていたんだなと分かってスッキリした 心のどこかで家族の再構築を望んでいたんだと思う 離婚したことで再構築は不可能であるという事実を突きつけられたと思って悲しくなったんだなと思った
今は夫と2人暮らしで毎日本当に楽しくて穏やかな生活を送ることができている
初めてリビングに誰かといるのが心地良いということを知った
昔は最低限食事の時間だけリビングにいるのみだったけど、今は自分の部屋は寝る時くらいしか使っていない
家って心安らぐ場所だったんだね…
夫と住んでからマジで悩みがゼロになった
※両親離婚した出来事は話を聞いてもらったおかげで既に立ち直っていて受け入れられてます
なんか自分がなんとなくモヤモヤしてたものに名称が付くと救われた気持ちになりますね
いいじゃん「家族病」