本当は最新話の感想をブログに書くつもりはなかったのですが、今回に限り勢い余って書いてしまいました
イチジョウ最新話「黒崎(第44話)」読みました
既に不穏な予告が出ていたのは知っていました その予告がこちらです
『上京生活録イチジョウ』、最新単行本5巻好評発売中。かかってきた一本の電話‥。好機か危機か‥。その電話は何を告げる‥?
モーニング 2022年49号 [2022年11月2日発売] 商品紹介から引用
この予告から一部ファンの間で「帝愛絡みでは?」「連載終了する…?」
等囁かれていました
そんなこともあって最新話、読むのか怖かったのですが読みました
以下、ネタバレ感想や考察が続きます
第30話「芦田」を振り返る
一条は帝愛のことをどう思ってるのか?何故、帝愛に入社したくないのか理由が明らかになるのがこの回です
第30話「芦田」にて芦田が一条に帝愛入社を勧めた際に「帝愛だけは嫌だ」と泣きながら言っていました
いやだ・・入りたくない・・!帝愛なんて・・!帝愛なんて入るぐらいなら・・死んだ方がマシ・・オレはただ純粋に・・やりたくないだけなんだ・・!誰でも代わりがきく歩兵みたいな仕事なんて・・・・!
上京生活録イチジョウ4巻 第30話「芦田」より引用
「誰でも代わりがきく歩兵みたいな仕事をやりたくない」
これが一条の本音でした
一条って人一倍、自己愛が強くて、自分が軽んじられることに対して敏感なキャラですよね
人の敵意に敏感で、自分がされた嫌なことはいつまでも忘れないような性格です
この回を読むに、帝愛ファイナンス、誰しも知ってる有名な大企業だけど世間からはあんまり良い印象はなさそうですね
「帝愛=闇金」というイメージでしょうか うん…合ってる…!
原作一条は帝愛についてどう思っているか
一方、原作の一条は裏カジノの店長かつ、若くして帝愛幹部候補であるということを誇りに思っているかのような描写があります
いつか王になるために「帝愛」を利用しようと思っている描写は確かにありました
兵藤会長に対する嫌悪感は色濃くあるものの、帝愛に勤めていること自体に嫌悪感はなく、むしろ誇りに思っている感があります
一条含む裏カジノの従業員たちはバックヤードでお菓子を食べたり、ワインを飲む等、職場での人間関係は比較的良好であると感じます 少なくとも一条は従業員達に対して会長のように横柄な態度は取っていないように感じました
村上主任は喧嘩っ早く、一条店長に危機が迫ると思わず手が先に出る等、従業員からそこそこ慕われてる描写があります
これを読むと帝愛への理解が深まると思います
帝愛の概要や社訓、利根川の就活生への演説等読むと、
「帝愛イズ漆黒」だなと感じざるを得ない!
第44話「黒崎」あらすじ
黒崎様が44話にしてもう出てきてしまうの怖すぎる…
今回の話はあらすじが公開された時点でSNSが
「ざわ…ざわ…」してましたね
第44話「黒崎」感想
カイジスピンオフシリーズってたまにシリアス回があったりするものの、98%の割合でギャグ回なんですよね
しかし、今回の話は一条&村上が帝愛が運営している「裏カジノ」入社をほのめかすような回でした
ここ最近は美沢くんの祖父母の家に行ったり、飲み会でワイワイする回だったりと楽しい回が多かったので
まさに青天の霹靂 予想外の展開でした
そのため、今回の話を読んで「もしかして連載終了?」等不安に思われている方の感想が目立ちました
以下、今回の話を読んでの感想です
芦田について
第30話で芦田は一条のことを「昔のオレにそっくり」と表現しています
芦田自身、帝愛が嫌いと明言はしていませんが、その言葉から考えるに入社時には帝愛について良い感情を持ってなかったと推測されます
しかし現在は帝愛に忠誠を誓っており、誇りを持って仕事をしてると思います 何故そう思うかと言うと、帝愛の新規プロジェクトに一条を誘う等、帝愛のために動くその姿や、熱心に一条を勧誘をする等、現在の芦田はまさしく「帝愛の犬」となっています
東大卒というエピソードや、東大生であるというプライドの高さから就職先ランクを無駄に上げてしまい、結果的に帝愛に入社したというエピソードから考えるに、元々すごい真面目な青年だったかと思われるので、東大入学まで積み上げていったように、帝愛入社後も同じようにコツコツと積み上げてしまっていると思う
一条と芦田は似ているのか?
個人的な感想ですが、「まったく似ていない」と思います
同じところは「プライドが高い」という点だけです
芦田は「プライドの高さ」を克服したと話していますが、まったく克服していないと思われます
帝愛を「良いもの」と考えることによって、己が帝愛に入社したことを正当化している節が見られるので…
一条は「自分にしかできない仕事」をすることで自己肯定感を高めたいタイプ
なので代わりがきくような仕事はしたくありません
スピンオフは基本的にギャグ漫画なので、本気で仕事を探す描写はありませんが、自分が輝けるところがきっとあると信じて野望を胸に困窮生活を送っています
一方、芦田は就職浪人する勇気はなく、おそらく世間体を気にして帝愛への入社を決めています
この時点でこの二人はまったく似ていないと考えます
芦田は悪なのか?
お前・・帝愛嫌いなんだろ・・?正しく言えば利用されたくない・・
上京生活録イチジョウ 第44話「黒崎」より引用
資本主義の権力者達に・・・・!(芦田)
芦田は「帝愛=悪いものではない」と考えている節があり、むしろ「良いもの」と捉えていると思います
そのため、芦田は良い会社を勧めたい一心で一条や村上に声を掛けていると考えられる
芦田自身、帝愛の未来を信じており、彼特有の面倒見がよくお節介な性格から一条に勧めているのだと思います
芦田にとって「帝愛」とは「良い会社」ですから、悪気はなく本気でおすすめしたいと思って
一条に帝愛入社を勧めていると考えられます
そのため、一条&村上の破滅を願って勧めているものではなく、一応善意からの行動だと推測できます
黒崎について
黒崎の演説は場を盛り上げ、会場に来ていた者たちの心を掴みましたが、一条だけは「違法な裏カジノ」という事実に気が付きます
完全会員制のカジノ風Bar・・・・パチンコスロットも楽しめる・・・・ハイエンドエンタメ事業です・・・・!言うならば・・・・隠れや風の・・・・高級パチスロ店といいますか・・・・(黒崎)
上京生活録イチジョウ 第44話「黒崎」より引用
黒崎様、怖すぎる…
原作の黒崎も何考えているか分からない底知れぬ怖さがあるんですけど、スピンオフの黒崎はそのイメージが何倍にもなって強調されてるような印象を受けます(トネガワの黒崎とかも)
原作の利根川の限定じゃんけんでの演説は、債務者の心を揺さぶるような恐怖から人の心を掴むような演説をしていた一方、今回の黒崎の演説は一見ファニーでユーモアがあるんだけど、間の取り方、台詞、シチュエーション等全て計算づくで本心が見えない機械のような演説でした
黒崎という人間の底知れなさがこれでもかというくらい強調されていたのは黒崎様好きな自分としては、良かったなと思います
自分の中で黒崎という男は「限りなく人間に近い機械的な人物」という認識です 特にスピンオフ(トネガワ、イチジョウ)の黒崎って特に人間の形した機械感あって好きなんですよね 目は笑ってないし、何考えてるか分からない底知れない恐怖を感じます
黒崎って見る人間によってカメレオンのように評価が変わる人物だと思うんですよね
事実、44話で村上は黒崎に対して「かわいい」という印象を抱いています この印象は黒崎が己のことを「かわいいおじさん」と大衆が認識するよう印象操作したものです 全て計算ずくで行われています
急に頭がキレる一条
第10話「軋轢」のモノローグで村上は一条のことを「特に優秀で頭が良い」と思っていると語られていたため、
頭は良いんだと思います ただスピンオフに登場する一条は頭の良さが仇というかズレているというか、そこが笑いのエッセンスとなっていました
というかスピンオフ「中間管理録トネガワ」接待回でも「一条」というキャラクターが徹底的にギャグテイストに落とし込まれた結果、言葉をオブラートに包まずに言うと「こんなバカじゃないだろ」というキャラとなってます
スピンオフ「トネガワ」より、「接待が下手」というイメージが
ついてしまった一条
「劇団裏カジノ」による迷演技炸裂の「接待回」は爆笑必死
しかし、今回の話の一条は黒崎のユーモアを交えた計算づくの演説を聞いて「違法な裏カジノ」を立ち上げようとしているということに気付きます
急に原作条のような高精度な察しの良さ出すのやめて???
今までのノリから急に原作の一条ぽい発言やめて????となりました
原作での一条、察しの良さというか観察力がピカイチだと思っていて、その片鱗を今回出してきてビックリした
(原作では「インチキ!」と荒れ狂う坂崎を見て「熱がない」と感じる等、観察力が高いことを窺わせるエピソードかありました)
それと対比して今回の話に登場する村上は「芦田さんいい人っスね…!」とか「(黒崎に対して)かわいいですね…!」等
まったく疑う素振りを見せない、会場にいる大衆とかわらない感想を抱いていました
スピンオフ「イチジョウ」の方向性について
若い頃ってまだ未成熟というか、言葉をあまり選べないし、剥き身の自分と剥き身の相手でぶつかりあうところがある。イチジョウって境遇を考えたらハンチョウより自由なのに、若さゆえにめちゃめちゃ精神が不自由ということを描いてるんです。大槻たちは地上に24時間しかいられないけど、一条・村上に時間制限はない。それなのに不自由に生きているのがままならない。
ねとらぼインタビュー「イチジョウは20歳前後のつらかった俺たち」原作:萩原先生の言葉を引用
原作者:萩原 天晴先生は一条というキャラを「不自由なキャラ」「原作の時点でキャラクターがぶれてる」と表現しており、自由なのに不自由な一条の生きづらさを表現しようと試みており、そんな一条を見守ってほしいと話されています
また、「利根川、班長と違って一条は美青年ですが、そっちに寄せていこうとは全く思ってないです。」とも話されています
事実、一条のカッコいい話はほぼなく、心が狭かったり、ネガティブになったり、時には仲間とバカやったり、等身大の青年として描かれています
単身上京した下積み時代のことをできないかなと。それで「上京生活録」が浮かびました。
ねとらぼインタビュー「イチジョウは20歳前後のつらかった俺たち」原作:萩原先生の言葉を引用
このインタビュー記事を読むと、「上京生活録イチジョウ」は上京した一条の下積み時代を描く物語と読み取れますから
帝愛入社後7年間下積みを経て、ようやく裏カジノの若き店長となった一条の「帝愛入社編」は新章としてなくはないかなと思います
【追記】45話を受けて
「おかげで帝愛はまともじゃないって分かって良かったっスね!」と履歴書を破られた一条を思いやるような発言をする村上の意図と逆のことを考える一条
今回の件を受けて、黒崎の手腕に惚れ込みつつある様子が伺えます
一条にとって、社会的地位を築いている大物に認知されたのは、東京という場所に来てから(もっと言うと生まれてから)初めての経験でしょう
黒崎にけしかけられ、呆然と立ち尽くす一条
また、一条の目を通すことによって見える黒崎は圧倒的なオーラを感じます 黒崎のように一分一秒が惜しい重鎮クラスである人間が自分に時間を割いて欠点を指摘してくれる機会ってそうないですよね お金を払ってでも得たい経験です
また、黒崎は媚びを売り、上に行くようなタイプではないことから一条の理想像に合致する人物だと思われます
それにしても、一条が黒崎にタメ口を使っているのが、新鮮すぎて…原作からは考えられない光景ですね
【超お得!】DMMブックスでカイジ含む福本作品が無料で読める【1月5日まで】
めっちゃお得だったので共有します
DMMブックスが年末ということもあって素晴らしいことをしている…
自分はコミックスは紙派だったのですが、通勤時間中にスマホやタブレットで読めるので最近は徐々に電子書籍を買い足してます
他にも、「闇麻のマミヤ(1巻無料)」「新黒沢 最強伝説(3巻まで無料)」、「無頼伝涯(1巻無料)」等
あります
カイジの次に好きな福本作品は「銀と金」なのですが、こちらは2巻まで無料で読めるのでオススメです
紙のコミックス持ってるけど電子書籍で持ってない人にはおすすめ!
普通に50%還元やばくないですか??
これを機に色んな作品を買い足したいと思います
50%還元は中々やらないから本当にオススメです!
上記記事にて個人的におすすめな福本作品ベスト3について書きました
まとめ
終わりが近付いてるのか、それとも帝愛入社編としてスタートするのかは分かりませんが、原作のカイジを知っている方はもちろん、知らない方でも面白い作品だと思いますのでスピンオフ「上京生活録イチジョウ」を是非読んでもらいたいなと思います
イチジョウが好きな人はアンケートを出そう
イチジョウに限らず、好きな作品がある方はアンケートを出したり、単行本やグッズを購入する、知り合いに勧める等作品を応援する方法はいくつかあるかなと思います
ぽんは好きな漫画には毎話、アンケートを出しています
2022年9月29日~11月6日まで中野にて「カイジ展」が開催しており、11月26日からは梅田でも「カイジ展」が開催予定です また、しゃり蔵とコラボしたり、来年にはRe:バースのカードとコラボが決定している等、「カイジ」という作品は多くの人に愛されているなと実感します
多くの人に指示されている作品「カイジ」これからもまだまだ盛り上がりを見せて欲しいなと思います
単行本を購入する
電子書籍を購入する
約4,300円までなら恩恵が受けられるのすごい!
70%オフなので「4,300円→1,300円」になる!
アニメを観る
スピンオフ「中間管理録トネガワ」第20話「接待」は特に面白いので観て欲しい
U-NEXT31日間無料トライアルまだの人は是非!
アニメ好きなら月額440円でアニメ見放題の
「dアニメストア」もおすすめ!