「上京生活録イチジョウ」1巻の感想をひたすら綴る
「上京生活録イチジョウ」1巻についてひたすら感想を
綴っていくよ!興味ある人は是非読んでみてください
※今回の記事はレビューなので読んでる人向けの記事になっておりますが、捻くれ者の悪役「一条」が織りなすストーリーは面白いので是非読んで頂けると嬉しいです
第1話「東京」
この前段部分の裏カジノパートがタイトル発覚前に
想像していた方の「イチジョウ」だった
この物語の主人公は後に自らがうみだしたのの…悪魔的パチンコ台「沼」で…宿敵…伊藤カイジと死闘を繰り広げることになる麒麟児…帝愛裏カジノ店長時代の…一条聖也…!
ではなく!!!!
田舎から東京に上京したが…未だ燻り何者にもなれぬ…フリーター時代の…
一条聖也18歳の物語である…!
えっっっ?!?!?!?!?!
帝愛入社前の話なの?!
1話から驚き!まさかのフリーターという設定…朝起きて、顔を洗い眉を整える一条から美意識の高さがうかがえます…完全に裏カジノでの日常漫画だと思っていたので面喰いました
うつ伏せで寝るタイプなのでしょうか?「うつ伏せ 性格」で調べると
うつ伏せ型の人は度量が狭く、「自己中心的な性格」が多いです。他人の気持ちに目を向けず、自我を押しつける傾向があります。
と書いてありました あながち間違ってないかもしれません
13時半まで寝るという自堕落な生活を送る一条聖也、まさかの同居人として登場する裏カジノ主任の村上
村上が一条に敬語を使っていることからおそらく年下と思われるが、一条の年齢が18歳と語られてるので17歳だとしたら高校中退していることになる…大丈夫か?村上!
二人が住んでるのは東京都板橋区にある大山、実在する場所ですね
ちなみに二人の入ったお店は、大山駅降りてすぐ目の前にある実在するお店がモデルになってますね
ハンチョウはけっこうグルメ漫画としての顔もあると思うのですが、イチジョウもこの路線でやってくのかな?ハンチョウと被るのでは?と思いましたが、回を重ねるごとに日常ほのぼの系な話が多くなりました
一条考案の「ガリフラ」実際に作ることができてびっくり
イチジョウではこんなカンジで貧乏メシというかB級グルメを紹介する場面が多いのかも!と
連載開始時は思ったけど最近は「ほのぼの日常系?」に舵を切っており、そうでもないカンジですね
連載開始時は様子見というか当たり障りのない話だったかなという印象です
確かに裏カジノ時代だとすると、トネガワと被るからこの設定に落ち着いたのかなと思いました
【第1話 総評】
・18歳の一条が7時起きを習慣にしようと低めの目標を掲げているところがチグハグで笑える
・突然スケールの大きいことを言うあたりが18歳ぽくて良かった
・「この物語は東京を舞台にした一条聖也&村上の青春物語である」と語られている通り二人の今後に期待
1話は新連載のイチジョウって一体どんな話なんだろうとワクワクしながら
ページをめくり何度も何度も読み返した思い出深い回ですね
上京生活録イチジョウ – 福本伸行/萩原天晴/三好智樹/瀬戸義明 / 第1話 東京 | コミックDAYS (comic-days.com)
1話無料で読めるので是非!
第2話「来歴」
話は1話から遡ること9ヶ月前、東京行きのバスに乗った二人の回想から始まります
やっぱり村上、高校中退してた!
1話読後に「あれ?一条が18歳で村上が敬語を使ってる…ということは後輩?だとしたらもしかして高校中退してる…?それとも早生まれ…?」と考えていましたが、やっぱり高校中退してましたね…
君達岡山出身なの…?マジで?
個人的には原作で一条が高校同級生とバッタリ再開するエピソードから
東京近辺あたりに住んでいると思っていたので岡山出身という設定にビックリ
圧倒的スピードで有無を言わさず賃貸契約しておいて「イヤだったか?」と事後確認する一条のやり方は自己中心的なところが垣間見れて好きなシーンですね
賃貸契約しちゃった後で「一条さん!オレ嫌です」とか言えなくない?
もう引き返せない状況の中で「イヤだったか?」と聞く等
自己中なところが一条ぽくて良い
1K6畳のボロアパートを即断即決した理由として「少しでも家賃や光熱費を抑え貯金することが最優先っ…!」と話す理由としては納得なんだけど、そのあとに続く「将来自伝を書く時に始まりはこのボロアパートからだった…」という出だしを何も成し遂げてないのに考えているところが最高に痛くて面白い
自伝「常昇」のくだりやばくない?直訳すると「Always Rising」だよ?
もうどんだけ自分に自信があって大好きなんだよ!と全力で突っ込みたくなります
将来、自伝を出す時のためにポロアパートに住んだほうが良いというぶっ飛んだ話をするあたりが10代…!というカンジだしそれをきいて「な…なるほど…」と返す村上もバカだなーと思って笑いました
余談ですが、スピンオフ「中間管理録トネガワ」でも利根川先生が「人生でやりたいことリスト」の中に「本を出す」という項目があり、チャンスが巡って自伝を出す話があるので、帝愛入社する人って自伝書くの夢なの?と思いました
また、原作カイジの世界線ってこういう固定電話だったのに
まさかの文明の利器、iPhone。令和の時代を生きる一条&村上!(あと利根川先生)
まぁ、これに関しては利根川先生もスピンオフでiPhone使ってた上にLINEしてたしな…
トネガワ読み返したら「※利根川はLINEもSMSも
メールと言う」の注釈文かわいいですね笑
上京してフリーターのままゲームアプリ「モンドラ」に課金する毎日
ここのセリフは1話の裏カジノ日常パートの対比となっていて面白いですね
村上の何気ない一言から、上京した目的を見失っていたことに気付いた一条
モンドラのアプリを消すことを決意したけど村上に「お前も消すぞっ…!」と強要するところが彼らしくて面白かったですね
アプリは一人で消せよっ…!
スピンオフの一条ってオレ「たち」でのしあがろう等よく「オレたち」という表現をするので、村上と自分を同一視しすぎてる節がある気がします
時間を無駄にしていたことに気付き、かなり凹む一条ですが村上が作った餅チーズを食べて
メンタルリセット!
うに…
使っていきたいオノマトペベストイヤー受賞しますね!カイジって焼き鳥食べる時の「うし…うし…」等オノマトペが特徴的で好きなのでスピンオフにも継承されていて嬉しかったです
【第2話総評】
・一条、アホの子だった
・一条、ノーと言えない状況で「イヤだったか?」と聞く等自己中なところが良い
・村上、めちゃくちゃ良い奴すぎる
イチジョウ…作中の時間の流れがけっこう早くて20歳になっても
もしかしてまだフリーターなのでは…?と不安を感じましたね
第3話「投資」
物語の開幕早々、卵を割ってしまう一条
卵を割ったことに対して心底悔しそうに謝っていますが、プライドおばけの一条は村上に謝っているのではなく、卵に謝っている説を強く提唱していきたいと思います!
それにしても村上の「今のは車が悪い」という盲目的なフォローに笑った
優しい村上を見るたびに「どうしてこんな優しい子が負け犬の愚痴をサカナに一杯やるマンになってしまったの?!」という驚きを隠せません
余談ですが、カイジのアニメやってた時に村上って顔が四角形なので、
角数が自分より多い五角形の店長は尊敬してるけど三角形のカイジは
下に見てるというコメントが秀逸すぎてずっと頭に残ってます
村上がサラダの彩りのためにパプリカを買ったことに対する説教がまわりくどすぎる
当たり前のことを大袈裟に言う手法ほんとすこ
2話で出てきた未来に出す予定の自己啓発本「常昇」で「消費か浪費か見極める」という章
絶対あるでしょと思いました
ここのバツが悪そうに「一条さんだって卵を2つ割って…」と言い返す村上のシーン好きなんですよね
1~2話で一条に対して「全肯定イエスマン」だった村上、圧倒的年功序列があって言いたいことを言えない関係性なのかなと心配してたので「一条さんだって卵2つ割ってたじゃん」と言える関係性だと分かって安心しました
それにしても「おい一条、そういうとこだぞ」と言いたくなりますね
このシーンに一条の対人関係におけるダメなところ全てが詰まってて好きなんですよね
だって読み手である第三者視点だと「性格悪いなー」とゲラゲラ笑えるけどやられたらムカつくもん
一条って結果としてツメが甘いと言われちゃうキャラなんだけど考え得る不安材料を取り除くタイプぽいですよね
「村上に消費と浪費かを見極める大切さ」を教えるために自分が過去に犯した失敗「卵を割ってしまったこと」という反論材料を取り除いてから格言めいた文句を言う一条
村上は素直で良い子なので悔しげに「ぐっ…」と言うだけですが、ちゃっかり卵を救出し、反論されないよう勝率を上げてから村上に物申すこの姿勢が性格悪くて「一条聖也だ…」というカンジがして好きですね
こんな調子で高校時代の同級生にも接していたとしたら
そりゃ「嫌な奴だった」と言われるわと納得の回でした
2話で「野望と困窮の上京物語である」とモノローグで語られており、今回の話は「困窮」部分に焦点が当てられた話とあったように思います
今回、節約のために豆苗を買いまくり、育てまくるという豆苗スパイラルによって飢えをしのぐ二人
また、この豆苗を買い足してきた村上に対しサムシングポーズする一条が面白かったです
この時の二人のやりとりは男子高校生みたいなクソバカっぽさがお気に入りです
沼の釘調整の時もこんなやりとりしていたんでしょうか
その他にも豆苗チキンラーメン出す時の「ほれ…!」や村上がサラダ作ると言った返しに「オッケー…!」と言っていたり昭和感があって良いなと思いました
それにしてもなんで村上ですら反応に困る「豆苗であり光明…!」とかいうクソギャグを彼に言わせたんですか?
【第3話総評】
・スピンオフの一条はアホの申し子ってカンジで良い、というか二人ともアホ
・なんで一条に「豆苗であり光明」って言わせたんですか??
・今後も「バカだなー」って笑えるこういう話を読みたい
頭空っぽにして読める回で面白かった
第4話「任天」
開幕早々痛々しい一条
怖いだろ、いくらイケメンといえど泣き笑いして、手拍子パンパンしながら資格系の本選んでるの
スピ条って感情の起伏がスプラッシュマウンテンの如く、情緒が急上昇、急降下するから落差が激しい…
「爆速!TOEIC満点!」
「わかりやすい簿記会計のすべて」
「税理士で出し抜く」
「必ず身につく中小企業診断士」
借りた本のラインナップから彼の焦りが読み取れてしまう
特にこの「税理士で出し抜く」という本やばいなと思った…
税理士会の一条聖也が書いたに違いないよ!
本に関連性はなく、現状を打破したい焦りだけは読者に伝わってきます
誕生日を祝いたい男VS誕生日故に自己嫌悪に陥っている男
一条は何も成し遂げてないのに19歳になってしまった焦燥感を抱えたまま帰宅
一方、村上は一条を喜ばせたくて、この日のためにたくさん用意していました
こんなにもお金と時間と労力をかけて誕生日を祝ってくれた村上に対して余裕のなさから酷い言葉を投げかける一条
挙句の果てに「バカがっ…!」と吐き捨てる一条
最低…人間のクズ…
ここで村上の今日の行動を想像してみる
「今朝ヨドバシに…」という発言から開店前に並んでswitchをゲットしたと思われます
①早起きして、新宿駅のヨドバシに並び、Switch入手(大山駅から一番近いヨドバシを想定)
②大山の自宅に戻り、Switchを開封しタオルで隠す
③一条の戻る時間に合わせて唐揚げを揚げまくる
④一条帰宅と同時にクラッカーを鳴らす
⑤喜んで欲しくて手間暇かけて用意したのに一条から「バカがっ…!」と言われる
そりゃこんな顔するわ!!!
むしろこのまま同居解消してよいと思う…村上でなければ普通ブチギレ案件だと思いますね
自分だったらキレ倒しますね…絶対に絶交する
しかも、連載当時はちょうどSwitch難民が多かった時期だったため、手に入れるのは至難の技だったかと思います
おそらく村上って誕生日祝われ慣れてるので誕生日は祝うものという認識があるのだとは思いますが、きっと一条に喜んでもらいたくてワクワクしながら帰りを待ってたと思うんですよね
素直じゃない男、一条聖也
スピンオフだとやりすぎ表現が多いけどこれが一条という人間なんだよなと思った回だった
自分のために準備を重ねてくれた村上の気持ちを踏みにじってしまい、落ち込む村上を見てバツが悪くなるけど素直に謝れない
「ごめん」が言えなくて「特別に許してやる」とか言っちゃう一条、控えめに言って性格が悪い
でも、彼の難儀な性格の中での最大限のごめんがこの「特別に許してやる」という言葉なんです
村上はそれを分かってるからこそこの言葉を素直に受け取り、許したのだと思います
原作でもカイジに負けて「分かった引き分けで良い…生き残らせてやる」的なことを言っていたので一条だと思いましたね
【第4話総評】
・村上が良い奴すぎる
・一条、お前が村上を許したんじゃない…お前が村上に許されてきたんやで
この回の一条、イチジョウ史上一番の理不尽ギレで
普通に村上がかわいそう…
イチジョウ…マジで売れて欲しい